弁護士から離婚申し入れ書が届いたら

離婚が避けられない状況に陥った夫婦で、もし、相手側が弁護士を立てた場合、不利になることは間違いありません。この場合、こちらも弁護士を立てる方が無難ではありますが、場合によってはそうでもない場合もあると思います。

この記事では、妻に弁護士を立てられ、こちらは弁護士を立てずに協議離婚(話し合いが成立)をした男性の体験談を元に説明します。

突然届いた弁護士からの封書

冷え切った夫婦生活が続いていたある日、突然自宅に届いた弁護士事務所からの郵便。親展と書かれていました。このようなものは受け取ったことがないし、しかも弁護士からなど全く心当たりがありませんでした。

半信半疑ながら封を開けると、離婚申入書なるものが入っていました。妻が弁護士を雇い、離婚を切り出してきたのです。恥ずかしながら、私が不貞行為をしていたのがバレたようです。

弁護士からの申入書が届いたということは、妻はすでに弁護士と打ち合わせを重ねていて、自分の要望も固まっている状況。不貞行為の証拠も掴んでいて、夫よりも一枚も二枚も上手だということです。

弁護士との面会は相手のペースで進んでいく

手紙には、妻から依頼された旨が書かれていて、離婚の話し合いを一任されたため、まずは連絡をして欲しいのことが書かれていました。私たち夫婦はほとんど口もきかない関係に陥っていたので、内心ほっとしたような感覚になりました。

 

こちらが不貞行為をしたという負い目もあったため、すぐに連絡をして、弁護士と近所の喫茶店で会う約束をしました。離婚をすることには同意するつもりだったので、お金のことや家のことが論点です。

 

養育費や慰謝料、自宅をどうするかなどを、相手の要望を弁護士から伝えられました。私は弁護士をたてなかったので、法律的にみてどうなのかとかがわからず、相手の要望を聞くだけでした。

こちらがあたふたしてる間に

突然弁護士からの手紙が届いて、慌てて取り乱しているうちに、相手のペースでどんどんと進んでいってしまいます。それもそのはず。相手は離婚を切り出す前に、必要な証拠を揃えたり、要求することをまとめて、離婚までのシナリオをきちんと立ています。

相手側が弁護士に依頼したのに、自分は弁護士なしで交渉しようとすれば、圧倒的に不利な状況になるのは避けられません。弁護士は法律を熟知しているし、普通の人があまり経験しない離婚の話し合いも、何度も経験しているからです。

離婚をするまでに、決めなければいけないことはいくつもあり、これを決定して行くために、一つ一つ交渉しなければなりません。もし、相手側が弁護士を立てたにもかかわらず、弁護士なしで交渉に臨むなら、これらの交渉について、厳しい結果を受け入れざるを得なくなる可能性は否定できません。

調停に持ち込まれないように働きかける

その一方、弁護士は妥協案を出してくることもあります。たとえば、不貞行為の慰謝料について、相場よりも高めに設定した場合、「それは高い!」と言われたら、依頼人にその旨を伝え、ここは下げた方が良いと思われます。などのアドバイスをします。

依頼人の要望を聞き、なるべく希望に近い形で終わることを目指して弁護士活動をします。調停まで持ち込まれず話し合いで解決することが望ましいと考える場合もあるのです。早く決着をつけることが依頼人のストレス緩和にもなり、成功する確率が高いと知っているんですね。

冷静になるにつれ、損をしている気分に

最初はとにかく円満に、早くストレスから解放されたいという思いから、相手の要求を受け入れていましたが、時間が経つにつれ冷静さを取り戻し、自分が損をしているのではないかと思い始めました。

 

なんとなく疑心暗鬼になり、妻の収入や貯金の額を疑い、証拠を要求しました。慰謝料や養育費の額も下げてもらうよう交渉しました。相手もなるべく早く終わらせたいようで、こちらがNOという箇所には、妥協案を示してきました。

 

相手の弁護士はソフトな風当たりで、それならばこれはどうでしょう。という感じで進めていく感じ。2人でやりあっていたら、もっともっと時間がかかり、精神的に壊れていたような気もします。

 

最終的には最初の要求よりも、妻が少しこちらに譲歩するかたちでまとまりました。

 

最初は「バレてしまった」という焦りと、辛い家庭内別居を終わらせることができるという安堵感から相手のペースで進んでいたようですが、弁護士の無料相談などを活用し、自分なりに調べて妥協案に合意。

調停まではいかずに、話し合いでまとまった例です。

対抗して弁護士を立てなくてもよい場合も

相手が弁護士を立てると、あちらの有利な方に話しが進み、こちらが妥協しなくてはいけなくなることが多いです。そうなるとこちらも弁護士を立てる方が無難なのですが、やはり費用がかさんでしまうのが気がかり。

弁護士を立ててきた!
まずい!こっちも弁護士を立てなくちゃ!

と、なる前に少し考えてみてください。相手が弁護士に依頼した理由はなんでしょう?

本来なら当人同士で話し合って、必要なことを漏れなくきちんと決めることができればいいわけです。モラハラやDV、不貞行為などがあった場合、話し合いができそうもないと考えることもあります。

相手の弁護士を話し合いの仲介人として利用できる場合もある

私たちの場合は、ほとんど口をきかない状態だったので、そもそも冷静に話し合いはできない状態にあったと思っています。離婚を切り出された時は内心ほっとしたのも正直な気持ち。

自分が不貞行為をしたという負い目があり、子供にも妻にも会わす顔がなく、結局妻とは一切直接話すことはなく、相手の弁護士を通じて協議離婚を成立させました。

話がまとまったら、離婚にまつわる法的な手続きをしなくてはいけません。これがとても面倒です。協議離婚で済む場合でも、後々のトラブルを避けるため、話し合いで決めた内容を書面化することが必要になります。

弁護士

離婚に向けての手続きは相談できた

ここまでくると、間に入った弁護士は依頼人だけではなく、夫婦2人のために動いてくれます。話し合いで決まった内容を確認してハンコを押したあとは、スピーディーに進めてくれます。

第三者がいないと話し合いができない夫婦や、相手の要求が常識的なものだと思われる場合、そこそこ納得できる場合、お互いに歩み寄れそうな場合、こちらに非がないと思われる場合などは、敢えて弁護士を立てなくても、収まるところに落ち着くことができるかもしれません。

ローンのある不動産をどうしたら良いのかなど、法律を踏まえて最適な方法を教えてもらえるという利点もあります。離婚が決まり、話し合いの内容が固まれば、相手の弁護士を利用することもできるのです。

弁護士を立てても勝ち目がない場合

自分に不貞行為やDVなどの要因があった場合は、弁護士をたてても弱い立場であることに変わりはありません。全部をひっくり返して、こちらに有利にすることは難しいので、それだけは頭に入れておきましょう。

自分が不貞行為をしたから立場は弱かった

妻に離婚を切り出され、弁護士を使って交渉をされた時、こちらも弁護士を立てることを考え、無料相談に行ったりもしました。ですが、やはりこちらが重大な離婚原因を作ったことに変わりはなく、立場的には弱いと言われました。

親権も取りたかったのですが、まず不可能でしょうと言われましたし、争っても時間とお金の無駄だということを感じました。このような負け戦に弁護士費用をかけるのは得策ではないという判断です。

弁護士も勝ち目のない場合は、難色を示す場合があります。たとえば親権をどうしてもとりたいと思っても、どうしても母親が優先。成功報酬がとりにくいと思った場合、弁護士も消極的になる場合があります。

裁判に突入した場合は立てた方が良い

相手の要求に納得できない点があると思った場合。親権や自宅など、どうしても譲れないものがある場合。相手が一歩も譲らず、話し合いが平行線で決着がつかない場合は、こちらも弁護士を立てた方が良いです。

協議ではまとまらず、離婚裁判にまでもつれ込んだ場合は、法律のことに疎い素人では、なかなか対応が難しいと言わざるを得ません。法的な主張をきっちり整理して、わかりやすく説明することが肝要です。

それには、適切で効果的な主張を展開する必要があります。基本的に、主張の内容を書面にまとめて提出することを求められます。裁判のルールがわからないというケースでは、きわめて不利な状況に追い込まれる可能性は高いといえます。

裁判では、弁護士に太刀打ちできません。弁護士を立てなかったがゆえに負けてしまうというリスクが高いと言えます。相手側から離婚訴訟を起こされたときは、とにかく弁護士に相談することが必要になります。

まとめ

相手が弁護士を立ててきたら、もちろんこちらは不利になるのは当たり前のことです。それも弁護士から言わせると・・なような気もします。お互いが弁護士を立てて、長い間争うことのストレスを考えるとゾッとしますし。

離婚を決める時、夫婦で顔をつきあわせ、お互い納得がいくまで話し合って決めるのが一番ですが、なかなかそうもいきません。話し合いができる夫婦なら、そもそも離婚にならないでしょう。

弁護士が相手の有利になるように働きかけることはもちろんそうなのですが、それに対抗して、こちらも弁護士を立てた方がいい場合と、そうとも言えない場合があるような気がします。

双方で弁護士をたてれば、2人の弁護士に費用を払うことになります。財産が多くあるのなら別ですが、本来なら子供に残せるお金・・・。離婚後の生活費も無駄にはできないです。それもこれも考え方一つではありますね。