モラハラで離婚するならの証拠集めを

職場で受けるセクシャルハラスメント(セクハラ)やパワーハラスメント(パワハラ)が社会問題になっていますが、家庭内でも、モラルハラスメント(モラハラ)を受けることで、日常的なストレスに苦しむ人が増えています。

ひと昔前は我慢をすることが美学といった風潮もありましたが、今は我慢することによる心身への影響のほうが懸念されています。職場のパワハラ、セクハラのように訴え出る場所があればいいのですが、家庭内では難しいというケースもあるでしょう。

モラハラによるストレスから抜け出す方法として、夫婦関係の解消、つまり離婚をする、という選択肢があります。もし、モラハラを理由に離婚したいと思った場合、どのような証拠を集めたら良いのでしょうか。

そもそもモラハラの意味って?

モラハラ

ハラスメントとは、「嫌がらせ」や「いじめ」を意味する言葉であり、「モラル」とは道徳のことです。職場や学校など、外の社会でも起こりうることですが、家庭内で起こると表面化しにくいのが特徴です。

例えば、夫婦のどちらかが自分の価値観を相手に押し付けるケースもモラハラになりえます。相手が納得しないとみると、日常的に相手を傷つけるような言動を繰り返し、従わせようとします。モラハラを受けた側は、日常的にストレスを感じ、心身の不調が現れることがあります。

モラハラが厄介なのは、パワハラやセクハラとは少し違い、攻撃している相手に対する罪悪感が薄いことです。モラハラをする人は相手に対して良いことをしていると思い込んでいたり、それが相手のためになると信じ込んでいたりするからです。

罪悪感がないために、攻撃を始めると手加減することもない場合があります。相手を教育していると錯覚し、責めるような言葉使いや、恐怖心を煽るようなやり方をします。

モラハラ加害者の特徴

モラハラを加える側の人の性格は、基本的に自己中心的であることが多い傾向にあります。自分が正しいと信じているルールの通りにならないことに腹を立てて、くどくどと文句を言ったりします。

相手の反応や行動が自分の思惑通りにならない場合、大声で怒鳴ったり、ものを壊すなどの威嚇行為を加え、自分に従わせようとします。それでも、言うことを聞かない場合は、口を聞かなかったり、無視するなどして、自分が不満であることをわからせようとします。

こうしたモラハラ体質の人は、外では良い夫、良い妻を装っていることも多く、問題が表面化しにくい傾向にあります。家庭という狭い空間の中に入り、第三者の目がない状況になると威張り出す特徴もあります。

このため、交際している間に見抜くことが難しいと言えます。結婚前にはそのような素振りを見せず、結婚をしてから、急に本性を現すことも珍しくありません。

自分が常に上の立場にあるかのような振る舞いをして、相手をバカにするような言葉で傷つけたりします。相手を支配したい気持ちが強く、常に上から目線で発言をして、小さなミスを責めたてます。相手の気持ちを考えないので、相手が傷ついていることもわからないし、ストレスを溜めていることなど気づきもしません

モラハラ被害者にも共通点がある

モラハラ

モラハラを受ける人にも共通点や特徴があるという指摘もあります。人に合わせてしまう、その場をうまく収めようとしてしまう、といった行動が多く見受けられます。

また、「争いが嫌い」、「強く言われると言い返すことができない」、「自分を責める」、「我慢強い」、「自分のことより相手のことを優先する」などの性格を持つ人がターゲットになる傾向も強いようです。

モラハラをする人は相手を服従させたがりますので、モラハラを受ける側が優しく謙虚、自己主張が苦手、支配されやすいという構図が考えられます。

また、モラハラのターゲットは子どもに向かうこともあります。自我の目覚めた反抗期に攻撃的になる一方で、幼稚で言うことを聞く子どもは甘やかす、といった自分都合で教育してしまう傾向もあるようです。

日記を書も証拠になる

モラハラを受けた様子を日記に記しておくことは貴重な証拠になりえます。モラハラを加える側による「無視」などの態度表明は証拠に残りにくいですが、その時の状況や気持ちを説明できれば、モラハラの立証の助けになりえます。

日記をつけるときは、なるべく細かくその時の状況や、雰囲気や感じたことを書き留めておきましょう。日付や時間なども残しておくと、時系列がわかりやすくなります。

日記が膨大になった場合、証拠として提出する際にまとめる必要があるかもしれませんが、とにかく自分の受けてきた状況と、どのように感じていたのかを訴えましょう。過去にあったことで覚えていることがあったり、思い出した場合も同様に記録しておくと良いです。

メールやラインを保管

メールやラインのやりとりは、相手の言葉や反応を読み取るのに有効な材料と言えます。内容を保存すると共に、その時の気持ちを記した日記と紐付けしておくと、より一層説得力が増します

文章の場合は受け取る側の性格などで、感じ方も違うこともありますが、要はご自身がどう感じたか、それに対し相手の配偶者や家庭裁判所の調停員などがどう判断するか。結果はこの二つに委ねられます。

また、ご自身が傷つき、第三者に相談した時のメールやラインなども、その時の気持ちを記録した大切な証拠となることもありますので、保管しておくと良いでしょう。

録音する

証拠集め

会話や物音などは、相手の口調や声のトーンから、その場の雰囲気を第三者に伝えやすくなるため、証拠としては有効になる可能性が高いでしょう。携帯電話の録音機能や、ICレコーダーなどを使い、音声として保存しておきましょう。

相手に気づかれないようにするために、あらかじめ録音状態にしておいて、あとでその部分だけを残すように編集したり、電話で会話をする時に、スピーカーフォンにして録音するなどの工夫をしましょう。その時の気持ちや受けた傷について、メモを残しておくことによって、調停や裁判でも第三者に心情が伝わりやすくなります

モラハラ夫(妻)の特徴を理解して証拠集めを

モラハラは、人によっては夫婦喧嘩のようにも見えるため、夫婦喧嘩の域を超えていることを理解させる必要があります。例えばバカにするような言葉が出たとしても、1回や2回ではなく、日常的に繰り返されていることを証明できれば、モラハラを立証しやすくなります。

モラハラをする人は、相手を服従させたがる特徴がありますので、メールやラインなどのやり取りの中から、そういった文章をピックアップして、まとめることにより、より説得力のある証拠になります。

自分の思う通りに行かないと気が済まない、と言う特徴もありますので、想い通りに行かない時は、ものに当たることもしばしばあります。この言い争いの後にこれを壊した。といった順序立てた説明も良いでしょう

まとめ

モラハラ(モラルハラスメント)は、家庭という閉ざされた空間で行われるいじめであり、それを受け続けることによって、長期に渡りストレスを感じることになり、体の不調として現れることもあります。モラハラをする人は、自分が正しいと思い込んでいるため、その言動に悪意がないのが特徴です。

モラハラを理由に離婚を切り出すと、相手は「なぜ?」と思うことも多いため、納得させるだけの証拠を集める必要があります。実際の言葉を録音した音声や、日記、メールやラインのやり取り、それに対しての気持ちなどをまとめておきましょう。

浮気や暴力などとは違い、物的証拠にはなり難い面もありますが、モラハラを受けたことにより、どれだけ傷ついたかを訴え、婚姻生活を続けられない理由として認めてもらうことで、離婚を成立させることができるのです。

モラハラを我慢しすぎて、体調を崩してしまうと元も子もありませんが、もし、心身の健康を害するようなことがあった場合は、その状況も記録し、残しておくことが必要です。場合によっては、医師の診断書を取っておくことも検討する必要が出てきます。