夫婦生活を拒否され続け辛い。セックスレスで離婚はあり?

セックスレスは離婚の理由になる

結婚して夫婦になった男女には、性生活があることは自然なことです。しかし、妊娠や産後、病気や体調不良、仕事環境の変化に伴うストレスなどをきっかけに、性生活がなくなってしまうことも珍しくありません。

夫婦双方が、セックスレスであることについて、合意していれば、軋轢を生むこともなく、日々の結婚生活は成り立ちます。しかし、セックスレスの状況を夫婦のどちらかが不満に思っていた場合や、傷つけられるような言動で拒否されてしまった場合などは、精神的な苦痛を感じてしまうこともあるでしょう。

夫婦の一方が、または双方が、セックスレスの状態に不満を抱き、その状態が長期化してしまうと、離婚の危機にあるといってもいいでしょう。結婚生活を続けることができない重大な事由と認められれば、離婚の理由になるのです。

夫婦は、セックスレスがきっかけで離婚の危機に陥った場合、どのように考え、対処すればいいのでしょうか。

妊娠中や産後はセックスレス離婚のきっかけに

妊娠中のセックスレス

結婚した後も仲良く暮らしていた夫婦が、ある時期にケンカが多くなり、セックスレスに陥ることがあります。夫婦がセックスレスになってしまうきっかけとして最も多いのが、妻の妊娠中や産後であると言われています。

妊娠や出産は、女性にとって大きな仕事です。妊娠中は、体力的にはつわりや疲労感が出やすいうえ、出産に対する漠然とした不安を抱え、精神的にも大きなストレスがかかります。

子どもが生まれてからも、3時間おきの授乳やおむつ交換などに注意を払わなければならず、眠側になることも多く、心のゆとりもなくなりがちです。ひどい場合は、産後うつなどの心の問題に直面する可能性もあります。

産後うつ

個人差もありますが、そういう中で、夫の性的な要求に応えていくことに大きなプレッシャーを感じてしまう女性もいます。妻がそのような状況に悩んでいることを理解したならば、妻を思いやったり、体や心の変化を理解した上で、妻を支える姿勢を示すことで、妻の気持ちが和らぎ、セックスレスが解消される可能性も高くなります。

そういったケースとは全く逆に、妻が妊娠中に夫が他の女性と浮気をしたり、子育てに協力せず、自分の性的欲求を満たすことばかり考えて、関係を求めたりすると、妻の気持ちは一気に冷め、夫婦である意味を見失うどころか、嫌悪感さえ抱いてしまう結果になりかねません。

また、夫の立場から見ると、妻が夫への思いやりを忘れ、心のイライラや不安感を夫にぶつけ、何のフォローもなかったりすると、夫の目には八つ当たりとしか見えなくなります。次第に愛情は冷め、妻を誘う気持ちが薄れてしまうかもしれません。

子育て中は子供のことで精一杯。子供が熱を出している横で求められても拒否するしかない。

子育てが大変なのはわかるけど、いつもイライラ八つ当たりされると感情が追いつかないし、拒否され続けると誘いづらくなる。

40代、50代の熟年夫婦がセックスレスだと離婚に至るリスクが高まる

離婚したい

長年連れ添った40代、50代以上の熟年夫婦は、子どもが生まれ、子育てをしているうちに男女の関係から「パパとママ」という関係になっていき、お互いを異性として見られなくなってしまうパターンは少なくありません。

ずっとスキンシップがなかったにもかかわらず、「子育てが終わったから性生活を再開しましょう」と言うことはそう簡単ではありません。

性生活再開のきっかけを失ったまま、セックスレスをずるずると続けてしまうと、更年期のホルモンバランスの影響で性欲が落ちたり、体力的な面でも面倒臭いと思ってしまうと、セックスレス解消のハードルはますます高くなります。

性に対してお互いに重要性を感じていない夫婦であれば問題はありませんが、どちらかがセックスレスに対して、不満を抱いている状態であれば、それが長期化することにより、浮気、不倫、不貞行為など、セックスレスが原因で夫婦の危機となるリスクは高くなるといえます。

セックスレスになるまでには、それなりの理由があって、そもそもそれ以前の問題があるのかも。

夫婦で話あうべきことなのに、恥ずかしさでなかなか話し合えない夫婦が多いのが現状。

妻が拒否?夫が拒否?セックスレスは離婚理由になるか

セックスレス 離婚

どちらも求めることなく長期間セックスレス だった場合、離婚理由としては弱いでしょう。夫が求めているのに、妻が拒否し続けている場合。反対に妻が求めているのに、夫が拒否し続けている場合など、どちらか一方が正当な理由なく拒否し続けている場合、裁判となった時に離婚理由として認められるケースがあります。

「誘いにくい」、「誘えない」など、実際には誘っていないのに、頭で「セックスレス の状態だ」と思っているだけなら、相手に意思表示をしていないということですので、離婚理由としては、認められない可能性があります。

「どのくらいの間、性生活がなかったか」などセックスレスの期間について、法律的に明確な定義はありません。しかし、性生活に対し、互いの価値観などに大きな違いがあり、それが「婚姻を継続し難い重大な理由」に該当すると判断された場合、離婚が認められることがあります。

ただし、体調不良や病気などの場合、配偶者からの要求を拒否する正当な理由と認められる可能性があります。モラルハラスメント(モラハラ)やドメスティック・バイオレンス(DV)など、精神的、肉体的な暴力や、不倫や浮気などの不貞行為などが原因で「したくない」と思っているならば、そちらの方が離婚理由として強くなり、モラハラや浮気をした側が離婚原因を作った責任として、慰謝料請求をされることになります。

セックスレスが辛い。離婚して慰謝料を請求できるか

セックスレス 離婚

セックスレスであることが夫婦の話し合いで合意されているわけではなく、夫婦生活がないことに苦痛を感じているのならば、その状態が婚姻を継続し難い重大な理由として認められる可能性があります。

拒否された時の言葉や態度など、「傷ついた」「辛い」と感じたことがあれば、日記などに記しておくと良いかもしれません。慰謝料の請求もできますし、実際に裁判でセックスレスの慰謝料請求が認められた例もあります。

婚姻していた年数や、苦痛を感じていた期間(セックスレスの状態の期間)、相手が拒否をしていた理由、夫婦での話し合いがあったかなど、さまざまな要因を考慮しますが、100万円〜500万円くらいが慰謝料の相場です。

セックスレスで離婚を決めたら、養育費や財産分与も話し合いを

離婚をすることが決まったら、離婚協議書を作成し公正証書にしておきましょう。夫婦で築いた財産は、基本的には折半です。持ち家や車、残りがあるローンなどをどうするかなどしっかりと話し合い決めなければいけません。

子供がいるなら、親権や養育費の取り決めもしなければいけません。たとえ離婚したとしても、子供を養育する義務は夫婦の義務です。金額や受け取り方法を決めて公正証書にしておきましょう。口約束はNGです。

まとめ

夫婦生活を拒否され続け辛い。セックスレスで離婚はあり?

  • 正当な理由なく拒否され続ければ離婚理由になる
  • 病気や体調不良、暴力や浮気があれば、拒否する正当な理由になる可能性がある
  • セックスレスになる経緯や事情を考慮し、慰謝料請求は可能

様々な要因からセックスレスになった夫婦。長期的なセックスレスが「夫婦生活を継続し難い重要な理由」と判断された場合、離婚の理由として認められる可能性は高くなります。

夫婦の話し合いがされないまま、セックスレスが長期化している状況を、どちらかが苦痛に思っていた場合、浮気や不倫に発展するリスクが高くなります。セックスレスが苦痛で不貞行為に走った場合、離婚理由としては「不貞行為」がメインになってしまいます。