バツイチ再婚。離婚してからどのくらいのタイミングで?
子どもの気持ち、年齢を考慮
一度は離婚してしまい、子連れで再婚をする場合、タイミングとして最も気を付けなければならないのは、子どもの気持ちや年齢でしょう。子どもが物心のつく前の小さい年齢だった場合や、物事を判断ができる十分な年齢に達していれば、バツイチ再婚について比較的ハードルは低いと言えます。
しかし、感受性が強く、傷つきやすい思春期の子どもは、親の再婚に対して精神的に不安定になりやすく、注意が必要です。個人差はありますが、10歳になると思春期の入り口にさしかかります。小学校高学年くらいから、成長ホルモンが急激に増えるため、心と体のバランスが崩れ不安定になりがちです。
しかし、ここであげた子どもの成長段階の例は、あくまで一般的なものであって、すべての子どもの性格や状況に当てはまるわけではありません。1人で悩まず、信頼できる人やカウンセラーなどに相談するのが良いでしょう。子どもが不登校やうつなどにならならいように、子どもの気持ちにしっかり向き合い、メンタルヘルスに気を配りましょう。
子どもの気持ちに配慮すべき点はいくつかあります。
- 元妻(元夫)への気持ち
- 再婚すること自体をどう思っているか
- 再婚相手の子供に気を使うあまりに、自分の子供の気持ちを忘れてしまっていないか
女性の再婚禁止期間
離婚後に再婚しようと考えた場合でも、男性はすぐにでも再婚できるのですが、女性は妊娠していた場合に子どもの父親が誰か判断が付きにくいという理由で、「再婚禁止期間」が決められています。
何となく、違和感のあるルールです。現代はDNA鑑定により、血縁関係を把握しやすくなったため、ルール改正を望む声が高まりました。このため、2016年に民法が改正され、その期間が、半年から100日に短縮され、新たな条文も追加されました。
具体的には、女性の再婚禁止期間が6ヶ月から100日に短縮されました。さらに「民法第733条第2項に該当する旨の証明書」を医師に書いてもらうことにより、100日を待たずして再婚ができます。
つまり、民放改正により、離婚後100日たてば再婚できるようになり、離婚時に妊娠していないことが証明されれば、100日待たなくても再婚できるというわけです。もちろん、元の配偶者と再婚(復縁)するには、再婚禁止期間はありません。
子連れ再婚が不安。決断の決め手は?
焦りがないか
寂しさや経済的不安を埋めるだけのために、焦って再婚するのは危険です。相手がどんな人なのかをよく理解した上で、本当にうまくやっていけるのかを考え、決断するべきです。
今は婚活サイトなどのネット上でも相手を探すことは比較的簡単ですが、目の前の現状から逃げるのを目的にしていると、失敗してしまう可能性は高くなります。まずは自分の生活基盤を整え、再婚相手への依存心は消しましょう。そのうえで、パートナーとしてふさわしい人が現れたら、不安や迷いはなくなってくるに違いありません。
失敗を繰り返さないために
失敗を繰り返さないためには、なぜ失敗をしたのかを考えることも重要でしょう。相手のせいにばかりせず、自分にも何かいたらないところはなかったのか、よく考えてみましょう。もし自分の行動を反省せずに結婚をしてしまったら、配偶者を変えたとしても、同じ結果になってしまう確率は高いと言えます。
子どもと再婚相手との相性は?
子連れ再婚で幸せになるためには、子どもが新しい環境で落ち着いた生活ができるかどうかが大切です。好きで再婚をする同士は良いですが、それに子供の心が振り回されて傷つくようなことがあってはいけません。
再婚をする前に十分な時間をかけてコミュニケーションをとりましょう。親子でのコミュニケーションはもちろん、再婚相手や連れ子同士のコミュニケーションを取り、注意深く観察することです。また、親に気を使って本心を言わない可能性もあります。大事なのは子供の本当の気持ちを理解することです。
バツイチ子連れ再婚。養子縁組で養育費はどうなる?
再婚をしてから連れ子との養子縁組の手続きをすると、法律上の親子になります。戸籍には養父や養子などの記載がされます。養子縁組をすることにより親には子供への法律上の扶養義務が発生し、子どもには親の財産を相続する権利が発生します。
普通養子縁組をした場合も、実の父や母との親子関係は継続されます。子どもにとって実の親と養親の二重の親子関係が存在することになり、扶養義務を持つ親が増えることになり、経済状況が好転したと捉え、離婚した相手から養育費の減額を求められる可能性もあるでしょう。
反対に別れた配偶者が再婚して子どもが増えた場合は、扶養する子どもが増えたことに伴い、経済事情が苦しくなったという理由で、相手から養育費の減額を要求される可能性もあります。
ただ、親の負担が増えるか減るかは別にして、子どもの健やかな成長を第一に考え、十分な環境を提供するように考えることが大切です。
子連れバツイチ再婚した場合、元夫(元妻)との面会交流は?
子どもとの面会交流に対する考え方で、最も大切なことは、子どもの幸せです。自分の気持ちや再婚相手との関係を考えて、離婚した元配偶者と子どもの面会交流の頻度を減らしたり、会わせないと考えてしまうのは子どものためにならない可能性が高いと言えます。
子どもが親と面会交流をする権利を自分の都合だけで侵害することは避けたほうが良いでしょう。
反対に元の配偶者がドメスティック・バイオレンス(DV)夫やモラルハラスメント(モラハラ)妻で、面会交流が子どもにとって精神的負担であれば、面会交流の見直しを考えても良いでしょう。
ただ、どちらかが再婚をすることで、住む場所が離れたりすることによる変更は、慎重に話し合うべきです。再婚相手と子供との関係性にも配慮しながら、子供の気持ちを尊重し、親の都合で振り回さないようにするべきです。
子どもと向き合い、子どもの心の声を聞く努力をすることが大事です。自分勝手な考えで、面会交流の権利を取り上げたり、反対に無理強いしたりしてしまうと、子どもの心を傷つけることになりかねません。
まとめ
そろそろ再婚したいと思った時に気をつけること
- 思春期の子どもがいる場合は、慎重に
- 焦りは禁物。自分の生活基盤を整えてから
- 失敗を繰り返さないために、離婚した原因を今一度考えることも必要
- 子どもと再婚相手とのコミュニケーションは時間をかけて
- 再婚して養子縁組をすると養育費の減額を請求される可能性あり
- 再婚したら元夫(元妻)との面会交流の在り方を再検討する
両親の離婚は子どもにとって大きなストレスであり、傷ついていることには間違いありませんが、離婚してある程度時間がたち、頑張っているお父さんやお母さんの姿を見ていれば、「再婚して幸せになって欲しい」という気持ちになるかもしれません。
親子のコミュニケーションをとり、どのような気持ちを持っているのかを、お互いに理解しあうことが新しいスタートへの第一歩であるような気がします。