夫や子供など家族のことを犠牲にしてでも、常に自分の満足を優先させる女性のことを「モンスター妻」と呼ぶそうです。「自分の幸せの追求に一生懸命になることは素晴らしい」と信じているがゆえに、自分の幸せを求める行為が自己中心的な振る舞いになり、周囲に迷惑をかけていることに全く気付きません。
自分ではブレーキのかけ方を知らないモンスター妻による深刻な被害を防ぐには、家庭内での権力掌握、そして独裁への道を許さないように心がけなければなりません。
金の力で家庭での競争を制す
モンスター妻の特徴は、終わりのない欲望を持っていることです。「願いは何でも叶う」と信じることはいいのですが、思い通りにならないと周囲に不満や怒りを撒き散らします。そのモンスター妻に経済力を握られてしまうと、暴走を止めることはできません。
プライドの高いモンスター妻を持つAさん
子供が生まれても、1か月もたたないうちに母乳をやめ、すぐに職場復帰しました。保育園に迎えに行くために残業などを断ることはしません。弱みを見せると、自分の地位が他人に奪われると考えるからでしょう。
このため、夫である私が家のことにかかわらざるを得なくなります。夫婦とも、地方出身なので、手軽に親に育児を手伝いに、東京に来てもらうことはできません。自然に私が子供の関わる時間が増えていき、子供が母親より、父親に懐くようになります。
家事や育児を指示「言うだけ番長」
プライドの高い妻は、家庭内での自らの地位に不安を感じ始めました。何事にも負けず嫌いな妻ですが、定時に帰って家庭に納まるつもりは毛頭ありません。そこで、妻は家庭では支配者として君臨する方向に舵を切ったのです。
家庭内での圧倒的な力を持つため、財務力の独占に力を入れます。共働きで、同じくらいの年収ですが、夫に住宅ローンなどの負債を担わせ、自分は潤沢な資金を蓄財します。これは、大きな買い物や子供への教育など新たに投資が必要になる案件に対し、自分が決定権を握るためだったのです。
権力を握った後は、私を家事・育児に関して、支配下に置きます。妻は「これやっておけ」「今夜の献立はこれだ。つくっておくように」などという命令する立場です。しかし、仕事が忙しくなると、家庭の関心が薄れ、指示がなくなります。
「仕事と家庭を両立」のつもり
指示がない時は、あるもので子供の好きな献立を調理したりします。妻が仕事に夢中になっているときは良いのですが、たまに早く帰ったりすると、自分の思い通りに家事が進んでいないことにいら立ち、モンスターと化すのです。
このような「家庭内パワハラ」の仕打ちをしても、罪悪感は全くないようです。家庭内の支配者だから、自分は手を動かしてはいないけれども、仕事と家事を両立させているつもりでいます。
最初のうちは、家事をするように文句を言ったこともあります。すると、「今は男女平等の時代よ。共働きだから、男が家事をするのは当たり前。私は、会社では部下もいて、社会的立場が上なんだから、多少残業が多くても仕方がないのよ」と怒鳴ります。
口答えにヒステリー制裁
それなら、「社会的立場が高いんだったら、家計についても、責任を持ってほしい」と言うと、「あなた男でしょ。男が家計に責任を持つのは常識だ」と言います。あまりにも都合の良い言い訳に、返す言葉もありません。もし、ここで言葉を返すなら、モンスターぶりを発揮し、ヒステリーに口撃されるだけでしょうけど。
夫をおとしめて、戦意を奪う
圧倒的な経済力を持たなくても、モンスター妻が家庭内の権力を握ることはできます。それは、夫をディスることによって、やる気を失わせる方法です。モンスター妻は、権力を競う相手である夫の戦意を失わせることによって、自分が比較優位に立ち、家庭内を支配します。
家庭内を支配するモンスター妻を持つBさん
私の妻は学生時代に優等生だったそうです。本当かどうかは分かりませんが、成績が良かったと言い、「パパよりもママのほうが、頭が良く、優秀だった」と子供が小さいころから教え込んでいました。
子供の教育に関することは自分が決めます。そして、自分がどの学習塾に行くか決め、目指すべき進路も決めようとします。
子供に対してもすぐにキレる
ところが、性格が自己中心的であるために、子供に勉強を教えようとしても、いつも癇癪を起し、子供を泣かせてしまいます。
- 「なんで、こんな問題がわからないの?」
- 「もっと、頭が良い子供だと思ったのに」
- 「これでは、いい学校に入れない」
などと言葉で子供を傷つけます。このため、子供は母親に勉強を教えてもらうことを嫌がります。
仕方がないので、父親が勉強を見ることがあるのですが、その教え方を観察しているモンスター妻が、横からディスり攻撃を仕掛けるのです。
父親の指導で仕上がった宿題の作文については「こんな幼稚な作文を提出したら、とんでもない成績になるわよ」と言います。
宿題を自分でやる癖をつけるために、子供を褒めて、自分で書かせたのに、モンスター妻のひと言で台無しです。それ以降、子供は母親が見ている前で、父親に教えてもらうことを避けるようになりました。
家庭をマヒさせて、夫を困らせる
家事や育児を投げ出すことで、家庭生活をマヒさせ、夫を追い込んでいくタイプのモンスター妻もいます。ほとんどデスパレート(やけっぱち)なやり方ですが、家庭を放棄されると、夫は負担が増え、疲労してしまいます。
甘やかされて育ったモンスター妻を持つCさん
妻は専業主婦ですが、小さいころから甘やかされて育ったために、家事や育児をテキパキとこなすことができません。実家の近くのアパートに住んでいるので、部屋が汚れてきたり、洗濯物がたまってくると、子供を連れて実家へ逃げ込みます。
夫である私が仕事から帰ると、「実家にいます。部屋が汚いと帰れないので、掃除をお願い」との書置きがテーブルの上に置いてあります。
潔癖、完璧主義が自らを追い込む
妻がモンスター化したのは、甘やかされて育ったこともありますが、神経質な完璧主義であることも要因ではないかと思います。
仕事を終えて家に帰ってから、掃除や洗濯をするのですが、少しでも床の汚れが残っていると、「子供がハイハイして、その手を口にいれたらどうするの」とわめき出し、掃除のやり方にダメだしします。
また、子供が使うガーゼやタオルを洗濯しますが、脱水にかけたあとに十分伸ばしていないと、すこし、しわが寄ってしまいます。きれいに畳まれていないと、機嫌を損ね、洗濯もやり直しです。
夜中まで掃除や洗濯のやり直しをやっていると、バカバカしくなるのですが、やらないと子供の顔も見れないし、困ってしまいます。
まとめ
モンスター妻にも様々なタイプがいますが、共通しているのは自分のことしか考えない「自分ファースト」な性格です。自分の欲望を満たすことだけにこだわり、邪魔するものは攻撃します。
結婚する前に、モンスターと気付ければいいのですが、たいてい、モンスターが本性をあらわすのは結婚後です。子供が生まれてから、本性を発揮されたら、離婚の決断も容易ではありません。
なるべく早く、自己中心的な考え方を見抜くように心がけることが大事です。